シビル・ウォーを見た※ネタバレあります。
今、ネットなどで持ちはやされかなり売れている映画、シビル・ウォーを見た。
リアルだちょっと先の未来だ恐ろしすぎただ何だかんだと持ちはやされている。映画の感想としてなんか気に食わないので実際に見に行くことにした。
まず、一つリアリティありますか?
作品としてのポップさと怖さはあったので面白かったっけど、リアリティなんかありますか?と思った。
政府軍と西部連合軍で戦争になるというのがあんまり想像つかない。アメリカ海軍、空軍、陸軍ってどういう形で内戦に関わっているのかな?あの陣容で、政府軍が持ちこたえていられている想像がまったくできなかった。西部連合のF35が最前線に飛んできて、戦闘ヘリがあんなに低空で飛行できるぐらい西部連合が制空権を握っていて、よく大統領まだ無事だなと。
あんな小物だったらもっと早くに、カナダだの、アラスカだのグリーンランドだのに脱出しているはずなのに、いまだにDCにいるということは、割と早めに制空権を失っているということだと思う。そんな状況で、おそらく孤立孤軍のワシントンDCなんて一瞬で終わるとおもう。
とまぁ、つまらない文句ばっかり言っても始まらない。あくまでリアリティという点での疑問はのこる。あくまで、SFだろ。リアリティある?
恐ろしいシーンとして、ピックアップされているピンクサングラスをかけた白人至上主義者のシーン。
あそこは、まぁまぁ怖かったけど、内戦中の移動で調子乗って大胆におちゃらける23の若い女、香港人、バカそうなドライバーの方が怖いわ。
そもそも、ピンクサングラス男のどこのアメリカ人だ?という質問に対して、あそこまで慎重に答えていた3人を見ながら、馬鹿正直に香港だというもんかね。まぁアジア系という理由で射殺された未来は変わらないかもしれないけど、流石にもう少し足掻くでしょと思ってしまった。
あのピンクサングラス男たちにあそこまで爆速で走ってた車が止められて連れ出されてしまった理由も疑問が残る。
けどまぁ怖かったし、白人のなかでは、黒人もアジア人その他もろもろもアメリカ人と認識されないケースはあるんだろうなと薄ら寒い気持ちになったいいシーンでした。
あと、一番言いたいのは、若くて弱い女の子が主人公の映画、見ててきつい。
最初っから最後まで、すべて最悪の立ち回りで、何人殺してるのと思ってしまった。
リーが言った、全て自分の選択なのという言葉を免罪符にしすぎだろう。
ガソリンスタンドで一人で勝手に行動しちゃうのも警戒心がまったくなくて怖い。
リーが撃たれたシーン、撃たれてから倒れるまでにフィルムカメラで3枚も撮れるもんかなという疑問もある。
あとは、報道の存在意義みたいなものを問うていたように感じた。結局、映画では、報道なんてあってもなくても何も変わらないというメッセージのように受け取れてしまった。
死地に向かい現実の写真を撮るが、一般民衆は半径5メートルの社会で生きているのであって、そっから外のことは、あくまで外のことと処理してしまうのだから。
シビル・ウォーを見て、ああ戦争怖いと慄いて、美味しいごはんを食べて、エックスにシビル・ウォー怖かったとポストして、反応見て、良い気になって寝る。その姿こそが、あの平和の街で目と耳をふさぐ平和な人々なのだ。
だけどしょうがない。我々は、我々の力で比較的、平和で安全な社会を構築したのだから、その平和を享受する権利はある。
たぶん、力でしか、平和は得られないんだろうとあきらめている。ウクライナがロシアを叩き出すまで、イスラエルがテロ組織を壊滅させるまで、もしくは、聖地と住処を奪われた人々がそこを取り返すまで。
世界を平和にする方法はシンプルだが、故に実現がかなり難しい。
各々が半径5メートルを幸せに平和にする。これが全人間でできれば、世界は平和なのだ。しかし、インターネットや技術が報道が、社会を村から惑星レベルまで広げてしまった。
再び、村の社会へ回帰して、道徳を身に着けよう。
話が脱線してしまったが、シビル・ウォーは映画としての面白さは高かった。予告で見た八犬伝も気になる。
俺も、バッドエンドの胸糞話なんて現実だけでいっぱいいっぱいで、せめて映画では、ハッピーエンドでいいじゃないと思っている人間なので。