ヨコハマ買い出し紀行
『ヨコハマ買い出し紀行』この作品と出会ったのは、本当に偶然だった。
近所の中古レコードショップで、偶々置いてあったこのアニメのレーザーディスクを購入したことが始まりだった。レーザーディスクとは、DVDがでる前に流通していた記録媒体である。
名前からして、日常もののような印象を受けていたのだが、内容はまったく異なるものだった。
人が衰退している過渡期、ゆっくりと滅びへ向かうやさしい時間に、人のように死ぬことの無い、だが人のようなアンドロイドが見る人の世の物語である。
人は、時の流れに乗る船だ。同じ景色をながめなら徐々に沈む船に乗っている。流れに逆らうのもいいけれど、ゆっくり世界を見渡してみよう。その場所からその景色を見れるのは、その一瞬だけなのだから。
この時を生きる。そういう物語だと僕は思う。オススメです。