月姫-A piece of blue glass moon-ネタバレあり
※ネタバレあります。
大学の時、先輩に教えてもらってやったFate stay night から色んなタイプムーン作品をプレイしてきた。
Fate stay nightはもともと、ちょっとエロゲをやってみたいという下心で始めたが、全然エロシーンがこないどころか、そんなのどうでもよくなるぐらい世界観にのめりこんでいった。
今回の月姫は、18禁ではあるものの、家庭用ゲーム機での発売とのことで、そういったシーンはない。残念ではあるが、それでも絶対に面白いに違いないと購入し、漸くすべてのルートをクリアした。
結論から言おう。めちゃくちゃ面白かった。
BGMがいい。キャラがいい。物語がいい。まぁとりあえず最高だった。個人的なタイプは、弓塚さんと秋葉なので、次作を心待ちにしている。
ここからは、変な角度で作品について語っていきたい。なお、全作品を追っかけ済みというわけではないし、かなり詳しいというわけでもないので、何か間違いがあるかもしれないことを先に断っておく。
ロアについて
ロアは、吸血鬼であり、自分の魂の情報を、世代を超えて伝えることで、輪廻転生を行う今作の中ボス?である。
ロアのもともとの目標は、おそらく人類の生末を識ることだったように感じる。人間がいる意味、人が創造主によってつくられ存在を許された意味を知りたいみたいな感じだろうか。
この目標はなかなかに面白い。人は確かになかなかに面白い。
私も、一時期人間は滅びた方が幸せなのではないかなんて考えた時期もあったが、今は、人々が作り出す情景は、ドロドロに臭く汚くもあるが、同様に面白く美しいと思っている。
人々が織りなす世界は、とかく退屈しない。私は、エヴァの世界に居たら全身全霊をもって人類補完計画を妨害するだろう。それぞれが、全く異なることを指向し、思考し、嗜好し行動するからこんなに面白い社会ができあがるのだ。
そして、人類はどこへ行きつくのだろうかと興味せずにはいられまい。
ロアも同様に永遠の存在になることで、世界の意味を知りたかったのだと思う。
何と魅力的な敵だろうか。
目的は悪ではない。ただ過程が醜悪だっただけだ。このようなキャラクターが物語を面白くしている。月姫、いいな。
根源
タイプムーン作品に度々でてくるキーワードだ。私の中で、勝手にこれは仏教の真理的なものだと解釈している。
仏教の真理とは、この世界のすべての場所で同一な法則のことだと思っている、
例えば、諸行無常だ。この世界は、常に変化をし続けているという法則だ。諸行無常が適用されない場所はこの宇宙のどこにも存在していないということだ。
タイプムーン作品では、魔術師がそういった法則を覚るために魔法を習得しようとしている。そんなイメージだ。
そして現実でも、真理の探究を科学や物理や哲学など様々なアプローチから探している人はいると思う。
根源、真理を覚る為に何かを研鑽している人は、現実世界にきっと存在してる。それが、タイプムーン作品になにか説得力を持たせているように感じている。